クール天狗の溺愛♡事情
***
「で? 泣き虫な神さまの娘は何を悩んでいるのかな?」
昼休み、お弁当を広げながら聞いてきた仁菜ちゃんにわたしはムスッとした表情で返す。
「それはもう言わないでよ。だいたい誰のせいで泣いたと思って……」
「はいはい、あたしのせいだよね。ごめんって、もう言わないから機嫌直してー」
「もう……」
あんまりにもからかって来るから、もう少し怒ったフリをしようとしたけれどやめた。
いつもの調子の仁菜ちゃんにやっぱり良かったって思っちゃったから。
「で? 何の悩み?」
コテン、と首を傾げてもう一度聞いて来る仁菜ちゃんに、数瞬悩んで結局話すことにした。
昨日からお母さんに告白しろとせっつかれていること。
それと、風雅先輩との今朝のやり取りのこと。
「やっぱりまだ怖いけど……期待しちゃっていいのかなぁ?」
最後にポツリとこぼす。
「……」
黙って聞いてくれていた仁菜ちゃんはすぐには何も言ってくれなくて……。
「仁菜ちゃん?」
名前を呼んでみると、「はあぁぁぁ」と深いため息をつかれた。
「いつも言ってるけどさ、ホンットじれったい! 滝柳先輩の気持ちなんてはたから見てても分かるのに!」
「で? 泣き虫な神さまの娘は何を悩んでいるのかな?」
昼休み、お弁当を広げながら聞いてきた仁菜ちゃんにわたしはムスッとした表情で返す。
「それはもう言わないでよ。だいたい誰のせいで泣いたと思って……」
「はいはい、あたしのせいだよね。ごめんって、もう言わないから機嫌直してー」
「もう……」
あんまりにもからかって来るから、もう少し怒ったフリをしようとしたけれどやめた。
いつもの調子の仁菜ちゃんにやっぱり良かったって思っちゃったから。
「で? 何の悩み?」
コテン、と首を傾げてもう一度聞いて来る仁菜ちゃんに、数瞬悩んで結局話すことにした。
昨日からお母さんに告白しろとせっつかれていること。
それと、風雅先輩との今朝のやり取りのこと。
「やっぱりまだ怖いけど……期待しちゃっていいのかなぁ?」
最後にポツリとこぼす。
「……」
黙って聞いてくれていた仁菜ちゃんはすぐには何も言ってくれなくて……。
「仁菜ちゃん?」
名前を呼んでみると、「はあぁぁぁ」と深いため息をつかれた。
「いつも言ってるけどさ、ホンットじれったい! 滝柳先輩の気持ちなんてはたから見てても分かるのに!」