クール天狗の溺愛♡事情
「で、でも。使命だから……わたしが山の神の娘だからってだけなのかもしれないし……」
ツキン
自分で言ってて胸が痛んだ。
でも、その痛みも吹き飛ばすような勢いで仁菜ちゃんが顔をズズイと近づけてくる。
「滝柳先輩がいつから知ってたかは分からないけど、はじめからってわけじゃないはずだよ?」
「え?」
「美沙都ちゃんの存在は秘密みたいだったし、滝柳先輩の使命っていうのも山の神の大切なものを守るってことしか聞かされてなかったみたいだもん」
仁菜ちゃんの話では、本当に山の神の娘――わたしの存在は秘密にされてて知られていなかったらしい。
それは風雅先輩も同じで、いくら聞いても「何も聞かされてない」っていう答えばかりだったって。
「あたしのお母さんは美沙都ちゃんのお母さんと親友みたいだし、ある程度は知ってたらしいけど……誰にも言っちゃいけない秘密だったって聞いたよ?」
「……そうなんだ」
秘密にされてたって聞いてはいたけれど、そこまで厳重だったんだ……。
軽く驚いていると、仁菜ちゃんが「だから!」と声に力を込める。
「滝柳先輩は使命とか関係なく、先に美沙都ちゃんのこと好きになったんだよ!」
「う……」
そこまでハッキリ言われると本当に希望がありそうで期待してしまう。
ツキン
自分で言ってて胸が痛んだ。
でも、その痛みも吹き飛ばすような勢いで仁菜ちゃんが顔をズズイと近づけてくる。
「滝柳先輩がいつから知ってたかは分からないけど、はじめからってわけじゃないはずだよ?」
「え?」
「美沙都ちゃんの存在は秘密みたいだったし、滝柳先輩の使命っていうのも山の神の大切なものを守るってことしか聞かされてなかったみたいだもん」
仁菜ちゃんの話では、本当に山の神の娘――わたしの存在は秘密にされてて知られていなかったらしい。
それは風雅先輩も同じで、いくら聞いても「何も聞かされてない」っていう答えばかりだったって。
「あたしのお母さんは美沙都ちゃんのお母さんと親友みたいだし、ある程度は知ってたらしいけど……誰にも言っちゃいけない秘密だったって聞いたよ?」
「……そうなんだ」
秘密にされてたって聞いてはいたけれど、そこまで厳重だったんだ……。
軽く驚いていると、仁菜ちゃんが「だから!」と声に力を込める。
「滝柳先輩は使命とか関係なく、先に美沙都ちゃんのこと好きになったんだよ!」
「う……」
そこまでハッキリ言われると本当に希望がありそうで期待してしまう。