クール天狗の溺愛♡事情
***
話を聞くと言うからどこかカフェにでも入るのかと思ったら、何故か路地裏みたいな人通りの少ないところに連れて来られた。
……何だか嫌な予感がする。
「……おい、なんでこんなところで話をする必要があるんだ?」
煉先輩も同じことを思ったのか警戒して眼鏡の彼に聞いた。
でも、それに答えたのは別の人。
「そりゃあ、あんた達にはこのまま里を出て行ってもらいてぇからな」
そこで待っていたのはいかにもガラの悪そうな人達。
彼らが着ているちょっと変わったデザインの学ランは里の高校の制服だった。
「……どういうことだ?」
煉先輩はリーダーっぽい高校生を睨みつけて聞く。
流石にわたしも不安が募った。
このまま無事に家に帰れるんだろうかって。
「日宮、俺たちがお前に協力すると言ったときお前どうしてかって聞いたよな?」
「ああ。お前らにも利があるからだって言ってたな」
「そうだよ。その出来損ないの神の娘もどきをお前なら里から連れ出してくれると思ったからな」
嘲笑がわたしに向けられる。
マズイ状況に体がこわばった。
「出来損ない?」
煉先輩は怒りを滲ませたような低い声で聞き返す。
話を聞くと言うからどこかカフェにでも入るのかと思ったら、何故か路地裏みたいな人通りの少ないところに連れて来られた。
……何だか嫌な予感がする。
「……おい、なんでこんなところで話をする必要があるんだ?」
煉先輩も同じことを思ったのか警戒して眼鏡の彼に聞いた。
でも、それに答えたのは別の人。
「そりゃあ、あんた達にはこのまま里を出て行ってもらいてぇからな」
そこで待っていたのはいかにもガラの悪そうな人達。
彼らが着ているちょっと変わったデザインの学ランは里の高校の制服だった。
「……どういうことだ?」
煉先輩はリーダーっぽい高校生を睨みつけて聞く。
流石にわたしも不安が募った。
このまま無事に家に帰れるんだろうかって。
「日宮、俺たちがお前に協力すると言ったときお前どうしてかって聞いたよな?」
「ああ。お前らにも利があるからだって言ってたな」
「そうだよ。その出来損ないの神の娘もどきをお前なら里から連れ出してくれると思ったからな」
嘲笑がわたしに向けられる。
マズイ状況に体がこわばった。
「出来損ない?」
煉先輩は怒りを滲ませたような低い声で聞き返す。