クール天狗の溺愛♡事情
「ああそうだ。山の神の娘だろうが、母親が底辺あやかしのサトリじゃあなぁ?」
明らかに馬鹿にした態度に、お母さんを悪く言わないで! と叫びたかった。
でも出来ない。
すでに感情が流れ込んできていて、気持ち悪い。
「母親が何のあやかしだろうが美紗都の霊力は確かに山の神のものだ。そんな風に嘲笑っていいものじゃねぇ……」
「はっ! どうだか」
「てめぇ……」
あくまでも馬鹿にした態度の高校生に、煉先輩があからさまな怒りを向ける。
でもそこで眼鏡の男子が冷静に口を開いた。
「ここでそれぞれの主張をぶつけても仕方ないでしょう? 今は利害の一致で手を組んでるだけなんですから」
「……まあ、そうだな」
彼の言葉に高校生が納得したことで一応この場は収まった。
でも、わたしにとってそれはいいことなのか……。
「とにかく、さっきも言った通りあなた達にはこのまま里を出て行ってほしいんですよ」
「……気にくわねぇな」
眼鏡男子の言葉に、煉先輩は不満をあらわにする。
「里を出ることとかは別にどうだっていいが、それをお前らに指示される筋合いはねぇ」
「……」
「それに、山の神の娘である美沙都をおとしめる様な物言いも気に食わねぇ」
明らかに馬鹿にした態度に、お母さんを悪く言わないで! と叫びたかった。
でも出来ない。
すでに感情が流れ込んできていて、気持ち悪い。
「母親が何のあやかしだろうが美紗都の霊力は確かに山の神のものだ。そんな風に嘲笑っていいものじゃねぇ……」
「はっ! どうだか」
「てめぇ……」
あくまでも馬鹿にした態度の高校生に、煉先輩があからさまな怒りを向ける。
でもそこで眼鏡の男子が冷静に口を開いた。
「ここでそれぞれの主張をぶつけても仕方ないでしょう? 今は利害の一致で手を組んでるだけなんですから」
「……まあ、そうだな」
彼の言葉に高校生が納得したことで一応この場は収まった。
でも、わたしにとってそれはいいことなのか……。
「とにかく、さっきも言った通りあなた達にはこのまま里を出て行ってほしいんですよ」
「……気にくわねぇな」
眼鏡男子の言葉に、煉先輩は不満をあらわにする。
「里を出ることとかは別にどうだっていいが、それをお前らに指示される筋合いはねぇ」
「……」
「それに、山の神の娘である美沙都をおとしめる様な物言いも気に食わねぇ」