クール天狗の溺愛♡事情
ずっと自分はサトリだと思っていて、《感情の球》を見ることしか出来ないと思っていた。
そんなわたしがケガを治すなんてこと本当に出来るのかな?
「大丈夫、僕が手伝うから」
不安がるわたしにコタちゃんはニッコリ笑う。
その笑顔に元気付けられて、わたしも意を決する。
「うん、じゃあやってみる」
煉先輩に向き直り、コタちゃんに言われるまま傷口の上に手をかざした。
その上にコタちゃんの手が乗る。
「美沙都? いいから、逃げろって」
あくまでも早く逃がそうとする煉先輩の声を無視して、わたしはコタちゃんの言う通りにやってみる。
「集中して。自分の中にある霊力を感じて、それを手のひらに集めるイメージで」
「う、うん」
自分の中の霊力なんて気にしたことなかったけれど、頑張ってみる。
いつも《感情の球》を見るときにする集中を自分に向けてみた。
ちょっとてこずったけれど、何か温かい気配みたいなものを感じる。
これが霊力なのかな?
それを手のひらに集めるのが難しかったけれど、重ねられたコタちゃんの手が誘導してくれているみたいだった。
「そう。上手だよ美沙都。あとは治れーって念を送るみたいな感じで」
「ね、念?」
説明に戸惑いながらも、「治れー」と唱えながら念を送る。
そんなわたしがケガを治すなんてこと本当に出来るのかな?
「大丈夫、僕が手伝うから」
不安がるわたしにコタちゃんはニッコリ笑う。
その笑顔に元気付けられて、わたしも意を決する。
「うん、じゃあやってみる」
煉先輩に向き直り、コタちゃんに言われるまま傷口の上に手をかざした。
その上にコタちゃんの手が乗る。
「美沙都? いいから、逃げろって」
あくまでも早く逃がそうとする煉先輩の声を無視して、わたしはコタちゃんの言う通りにやってみる。
「集中して。自分の中にある霊力を感じて、それを手のひらに集めるイメージで」
「う、うん」
自分の中の霊力なんて気にしたことなかったけれど、頑張ってみる。
いつも《感情の球》を見るときにする集中を自分に向けてみた。
ちょっとてこずったけれど、何か温かい気配みたいなものを感じる。
これが霊力なのかな?
それを手のひらに集めるのが難しかったけれど、重ねられたコタちゃんの手が誘導してくれているみたいだった。
「そう。上手だよ美沙都。あとは治れーって念を送るみたいな感じで」
「ね、念?」
説明に戸惑いながらも、「治れー」と唱えながら念を送る。