クール天狗の溺愛♡事情
「……それで、なんで滝柳先輩と一緒なの?」
「あ、仁菜ちゃん風雅先輩のこと知ってるんだ?」
「そりゃあ有名だし……っていうか名前で呼んでるの!?」
何だかすごくビックリされたけれど、とりあえず簡単に山で迷ったことと風雅先輩に助けてもらったことを説明した。
「はぁ~……それで飛んで送ってもらった、と……」
話を聞いた仁菜ちゃんは驚いてそのままちょっと黙ってしまった。
「大丈夫そうだな」
話が一区切りついたところで風雅先輩がそう声をかけてくれる。
わたしは彼に向き直り、改めてお礼を言った。
「本当にありがとうございました」
「いや、俺も人間の街の話聞かせてもらって楽しかったし」
なんて話をしていると、わたしの手の中から木霊が抜け出してまたスルスルと肩に移動した。
「あ、そうだ。この子連れてきちゃいましたね……どうしよう?」
今から帰しに行くとなると暗くなるし、何よりまた迷ったら困る。
「いいよ、俺が帰しておく。ほら、おいで」
そう言って風雅先輩が手を差し出したけれど、木霊は行きたくないとでも言うかのようにわたしの顔の方にすり寄る。
「あ、仁菜ちゃん風雅先輩のこと知ってるんだ?」
「そりゃあ有名だし……っていうか名前で呼んでるの!?」
何だかすごくビックリされたけれど、とりあえず簡単に山で迷ったことと風雅先輩に助けてもらったことを説明した。
「はぁ~……それで飛んで送ってもらった、と……」
話を聞いた仁菜ちゃんは驚いてそのままちょっと黙ってしまった。
「大丈夫そうだな」
話が一区切りついたところで風雅先輩がそう声をかけてくれる。
わたしは彼に向き直り、改めてお礼を言った。
「本当にありがとうございました」
「いや、俺も人間の街の話聞かせてもらって楽しかったし」
なんて話をしていると、わたしの手の中から木霊が抜け出してまたスルスルと肩に移動した。
「あ、そうだ。この子連れてきちゃいましたね……どうしよう?」
今から帰しに行くとなると暗くなるし、何よりまた迷ったら困る。
「いいよ、俺が帰しておく。ほら、おいで」
そう言って風雅先輩が手を差し出したけれど、木霊は行きたくないとでも言うかのようにわたしの顔の方にすり寄る。