クール天狗の溺愛♡事情
火鬼の日宮先輩
昼休み、三階の廊下をパタパタと走っていた。
廊下は走っちゃダメなのは分かっているけれど、先生に頼まれた用事を済ませていたら結構遅くなっちゃったんだもん。
早くしないとお弁当食べそびれちゃう。
そうして階段のある角を曲がろうとしたとき。
「さっさとこの里から出て行けよ!」
と、男子のイラついたような声が聞こえて思わず足を止める。
ゆっくりのぞいてみると、一人の男子生徒を三人くらいの男子が囲んでいた。
上履きのラインの色を見るとみんな三年生みたい。
何? いじめ!? ど、どうしよう!?
いじめの現場に居合わせてしまったわたしは、突っ込んでいくことも放っておくこともできず彼らの様子をうかがい見ることしかできない。
どうすればいいのか分からなくて、とりあえず彼らの《感情の球》を見た。
色とりどりの球の中、いじめられている人の燃えるように真っ赤な球が一番印象的に見える。
三人に詰め寄られているのに彼は落ち着いているのか、特にモヤも光も見えない。
他の三人の球には、不満を表す赤紫が入った灰色のモヤが少し見えた。
それでも濃い色じゃなかったから、酷いことはしなさそうだと分かってちょっと安心する。
廊下は走っちゃダメなのは分かっているけれど、先生に頼まれた用事を済ませていたら結構遅くなっちゃったんだもん。
早くしないとお弁当食べそびれちゃう。
そうして階段のある角を曲がろうとしたとき。
「さっさとこの里から出て行けよ!」
と、男子のイラついたような声が聞こえて思わず足を止める。
ゆっくりのぞいてみると、一人の男子生徒を三人くらいの男子が囲んでいた。
上履きのラインの色を見るとみんな三年生みたい。
何? いじめ!? ど、どうしよう!?
いじめの現場に居合わせてしまったわたしは、突っ込んでいくことも放っておくこともできず彼らの様子をうかがい見ることしかできない。
どうすればいいのか分からなくて、とりあえず彼らの《感情の球》を見た。
色とりどりの球の中、いじめられている人の燃えるように真っ赤な球が一番印象的に見える。
三人に詰め寄られているのに彼は落ち着いているのか、特にモヤも光も見えない。
他の三人の球には、不満を表す赤紫が入った灰色のモヤが少し見えた。
それでも濃い色じゃなかったから、酷いことはしなさそうだと分かってちょっと安心する。