クール天狗の溺愛♡事情
「じゃあもう立てるだろ?」
「えー? 立てるけど……まだちょっと足りない感じなんだよな」
山里先輩は立ち上がり、さり気ない仕草でわたしのもう片方の手を握る。
「へ?」
「だから、もう少しこうさせて?」
と、繋いだ手を持ち上げた。
「繋がなくてもいいだろ? 霊力は俺が分けてやるから」
イラついた様子の風雅先輩に戸惑う。
わたしと会うときの風雅先輩はいつも優しい笑顔を向けてくれるから、こんなふうに怒っているところは初めて見た。
ハラハラするけれど、どうすればいいのかもわからない。
「でも可愛い女の子からもらえるならそっちの方がいいしー」
「ふざけんな。早くその手離さないと今後助けてやらないからな?」
「うわっ、そこまで!?……分かったよ」
しぶしぶといった感じで山里先輩はわたしから手を離す。
その空いた手にコタちゃんが乗ってきた。
そのままスルスルと上ってきて肩に移動する。
フワフワな毛が気持ちいいなぁ。
思わずスリスリしていると、山里先輩がコタちゃんを見て驚きの表情を浮かべた。
「木霊がこんなに懐くなんて……山の祠から離れてるってだけでも珍しいのに……」
「そうなんですか?」
わたしの疑問には風雅先輩が答えてくれる。
「えー? 立てるけど……まだちょっと足りない感じなんだよな」
山里先輩は立ち上がり、さり気ない仕草でわたしのもう片方の手を握る。
「へ?」
「だから、もう少しこうさせて?」
と、繋いだ手を持ち上げた。
「繋がなくてもいいだろ? 霊力は俺が分けてやるから」
イラついた様子の風雅先輩に戸惑う。
わたしと会うときの風雅先輩はいつも優しい笑顔を向けてくれるから、こんなふうに怒っているところは初めて見た。
ハラハラするけれど、どうすればいいのかもわからない。
「でも可愛い女の子からもらえるならそっちの方がいいしー」
「ふざけんな。早くその手離さないと今後助けてやらないからな?」
「うわっ、そこまで!?……分かったよ」
しぶしぶといった感じで山里先輩はわたしから手を離す。
その空いた手にコタちゃんが乗ってきた。
そのままスルスルと上ってきて肩に移動する。
フワフワな毛が気持ちいいなぁ。
思わずスリスリしていると、山里先輩がコタちゃんを見て驚きの表情を浮かべた。
「木霊がこんなに懐くなんて……山の祠から離れてるってだけでも珍しいのに……」
「そうなんですか?」
わたしの疑問には風雅先輩が答えてくれる。