クール天狗の溺愛♡事情
同時に戸惑った彼女たちの《感情の球》も消えてくれて、毒のように流れてくる負の感情も止まった。
ホッとしたけれどもう立っていることは出来なくて、崩れるようにしゃがみ込んでしまう。
感情の流れが止まってもまだ残る気持ち悪さに視界がぐるぐるする。
そんな気持ち悪さを耐えるのが精一杯で、言葉を出すことも出来ない。
「あ、そういえばこの子サトリだっけ? 心の声も聞こえちゃってたとか?」
一人がハッとしてそう呟いた。
「え? でもコントロール出来てるんじゃなかったの?」
これはクラスメートの雨女の子かな?
だめだ、気持ち悪すぎてそのあたりすら良く分からない。
そうして彼女たちの間に戸惑いが広がる中、聞き覚えのある鋭い声がかけられた。
「あんたたち、何してるんだ!?」
走って近づいて来るその人に視線を向けると、わたしの中に安心感が広がる。
風雅先輩……。
いつも、わたしを助けてくれるのは彼だった。
「っふ、風雅くん?」
「あ、いや、これはその……」
焦り始める彼女たちをかき分けるようにわたしのところに来てくれた風雅先輩は、そっと背中に手を当てて優しく撫でてくれる。
その温かさに、気持ち悪さが少し引いてくれた。
ホッとしたけれどもう立っていることは出来なくて、崩れるようにしゃがみ込んでしまう。
感情の流れが止まってもまだ残る気持ち悪さに視界がぐるぐるする。
そんな気持ち悪さを耐えるのが精一杯で、言葉を出すことも出来ない。
「あ、そういえばこの子サトリだっけ? 心の声も聞こえちゃってたとか?」
一人がハッとしてそう呟いた。
「え? でもコントロール出来てるんじゃなかったの?」
これはクラスメートの雨女の子かな?
だめだ、気持ち悪すぎてそのあたりすら良く分からない。
そうして彼女たちの間に戸惑いが広がる中、聞き覚えのある鋭い声がかけられた。
「あんたたち、何してるんだ!?」
走って近づいて来るその人に視線を向けると、わたしの中に安心感が広がる。
風雅先輩……。
いつも、わたしを助けてくれるのは彼だった。
「っふ、風雅くん?」
「あ、いや、これはその……」
焦り始める彼女たちをかき分けるようにわたしのところに来てくれた風雅先輩は、そっと背中に手を当てて優しく撫でてくれる。
その温かさに、気持ち悪さが少し引いてくれた。