クール天狗の溺愛♡事情
四章 山の神の娘
木霊のコタちゃん
「で? 告白しないの?」
風雅先輩への思いを自覚してから数日後。
言おうか迷っていたけれど、今までたくさん相談に乗ってくれていた仁菜ちゃんには話しておこうと思って伝えた。
そして一通り話を聞いた後に仁菜ちゃんが発した第一声がそれだ。
「ええ!? 出来ないよ!」
まさかいきなり告白なんてことを言われるとは思わなかったから、本気で驚いて否定する。
「わたしが自覚したってだけだし……」
「でも滝柳先輩は喜ぶと思うよ? 美沙都ちゃんのこと好きみたいだし」
「もう、期待させるような事言わないで! それでもし違っていたら、気まずくて今までみたいに接することも出来なくなっちゃうでしょう?」
「結局のところ、それが怖いだけなんでしょう?」
「うぐっ」
言い当てられて言葉に詰まる。
嫌われてはいないと思う。
どっちかって言うと好意を持ってくれてるだろうって。
でも、それが異性としての好意なのかは確信が持てなくて……。
そうなると、今の関係すら壊れてしまうかもしれない告白なんて出来なかった。
「……まあ、小学生のときの話も聞いたし怖がる気持ちも分からなくはないけどね」
と、仁菜ちゃんは苦笑しながらわたしの思いを汲み取ってくれた。
風雅先輩への思いを自覚してから数日後。
言おうか迷っていたけれど、今までたくさん相談に乗ってくれていた仁菜ちゃんには話しておこうと思って伝えた。
そして一通り話を聞いた後に仁菜ちゃんが発した第一声がそれだ。
「ええ!? 出来ないよ!」
まさかいきなり告白なんてことを言われるとは思わなかったから、本気で驚いて否定する。
「わたしが自覚したってだけだし……」
「でも滝柳先輩は喜ぶと思うよ? 美沙都ちゃんのこと好きみたいだし」
「もう、期待させるような事言わないで! それでもし違っていたら、気まずくて今までみたいに接することも出来なくなっちゃうでしょう?」
「結局のところ、それが怖いだけなんでしょう?」
「うぐっ」
言い当てられて言葉に詰まる。
嫌われてはいないと思う。
どっちかって言うと好意を持ってくれてるだろうって。
でも、それが異性としての好意なのかは確信が持てなくて……。
そうなると、今の関係すら壊れてしまうかもしれない告白なんて出来なかった。
「……まあ、小学生のときの話も聞いたし怖がる気持ちも分からなくはないけどね」
と、仁菜ちゃんは苦笑しながらわたしの思いを汲み取ってくれた。