落花流水ノ情


なんとかうみを着替えさせた。

川辺は涼しいなぁ。

あたしは大きな岩に腰をかけた。

「泳がねーの?」

庵くんがひょいと顔を出した。

「うみを追いかけてきたから水着中なんです…」

「水着姿見れると思ったのに~」

庵くんはイタズラな笑顔を見せる。

「庵くんは泳がないの?」

「俺は…水嫌い」

「それっぽい(笑)」

「なんでだよ(笑)」


パシャッ。


「ひゃっ」

冷たい水があたしにかかった。

勿論犯人はうみ。

「もー!」

あたしはうみを追いかける。
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