幼なじみはエリート潜水士

「こうなると思ってた!」


 サトちゃんが、まるで予想してたようなことを言う。


「まあ、アノ人も来ないようだし……」


 意味深な言葉を話ながら、目を細めてビールを口にしてる。

 サトちゃんが言う、アノ人って……


 空席だけど、私の目の前に座る予定だった人を、まるで知ってるような口ぶりだ。

 天然女子で同期だけど、男性関係は謎が多いサトちゃん。

 唯我独尊の言動で、合コンを無視して飲み始めた。


 SEさんも、申し訳なさそうな顔で苦笑い。

 何も知らなかったスーさんは、ちょっと立場がない感じで可愛そう。


「あたしが居酒屋で合コンしようって言い出したの、オシャレな店で焼き鳥や揚げ物は出てこないでしょ! さっ、飲もう!」


 こうなることを予言して場所を選んだ?

サトちゃん、アナタは神ですか……


 暗くなりそうな雰囲気だった時、この場に第三の男性が姿を現した……



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