幼なじみはエリート潜水士
後を付いてくと、大きな格納庫がある。
私が救助されたヘリコプターも、駐機してあった。
「お~い春樹、嫁が差し入れ持ってきたぞ!」
このオジさま、私のことを嫁とか言ってるよ!
「なに言ってるんですか専門官、俺に嫁なんて……」
えっ、このオジさま、えらい人だったの!
それどころじゃない、ハルくんが姿を見せた!
オレンジの隊員服とベレー帽姿はカッコイイ!
急に姿を見せた私を嫁だなんて!それだけでもビックリしてるのに!
「……この人、俺の嫁です」
はあ?ハルくん何を言ってるの?体育会系のノリ?
どう突っ込んで返せばいいの?
「あはは、ゴメン冗談だよ! 奈々ちゃん、どうしたの突然?」
ハルくんは笑ってるけど、私は顔が赤くなって恥ずかしいよ。
「スマホは海の中だし、連絡の方法が分からなくて、来ちゃった……」
体をモジモジさせながら、私が恥ずかしそうに言う。
「OLさん姿だね、会社を抜け出してきたの?」
「そうだよ……」
「体の調子どう? ケガは大丈夫なの?」
「うん、これのおかげで……」