極上男子短編集
「そんなに遠慮しなくていいって。人に教えると自分の勉強にもなるんだし」


「そ、そうなの?」


「あぁ。人に教えるのって自分がその問題をちゃんと理解していないとできないことだろ? だから、大切なことなんだよ」


そう言われると妙に納得してしまう。


それにこれだけ言ってくれる清水くんの好意を無碍にはできなかった。


「じゃあ、よろしくお願いしまう」


私はうやうやしく頭を下げて、2人の家庭教師と生徒の関係ができあがったのだった。
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