極上男子短編集
☆☆☆

清水くんに勉強を教えてもらうのは私が図書委員の仕事がある日に決まった。


といっても、1年生で委員会の仕事を沢山覚えないといけない私は、学校のある日はほとんど毎日図書室にいた。


だから実質、家庭教師をしてもらうのも毎日だった。


「ここの方程式に数字を当てはめてみて」


窓際の席で椅子に座り、2人で教科書を覗き込む。


太陽光に照らされる清水くんの髪の毛がキラキラと輝いて美しく、まるで絹をまとっているように見えて見惚れてしまう。


「できた?」


「うん」


返事をして、今度は2人して私のノートを覗き込んだ。


問題に正解していたときの清水くんはニコッとエクボを見せて微笑んで「正解!」と、赤丸をつけてくれる。
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