極上男子短編集
ポツリとつぶやく。


私が野球を好きになったきっかけはやっぱり裕太だった。


裕太が草野球を始めたというので、私達家族でよく応援にいったのだ。


そこで汗を流しながら懸命にボールを追いかけている裕太を見て、ドキドキした。


汗が太陽の光に照らされてすごくキレイ。


試合結果はダメだったけれど、それでも裕太がとてもすごいことを成し遂げたように思えて興奮した。


それから私は１人でも裕太の野球の試合を観戦するようになった。


見ているうちにだんだんルールもわかってきて、中学に上がる頃には草野球の手伝いもするようになった。


裕太と２人でソファに座り、長時間の野球の試合を一緒に見たことも何度もある。


裕太と私は好きな選手の話しになると２時間でも３時間でもあっという間に経過してしまう。


そんな自分たちの関係がとても好きで、そして特別なものだと感じるようにもなっていった。


それが、こんな結果になるなんて。
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