極上男子短編集
☆☆☆
それから放課後になるのを待って、私と有紗は職員室へ来ていた。
担任の男性教師にプリンセス決めを辞退するように伝えに来たのだ。
当然、自分の意向でないとわかると辞退できるものだと思っていた。
けれど返された言葉は予想外なものだった。
「自薦他薦問わないことになってるから、一応写真だけは撮って張り出すことになるんだ」
申し訳無さそうに言う担任に私は愕然としてしまった。
「そんな……!」
「ごめんな。他のクラスでも他薦はあったんだし、ひとりだけ辞退を許可してしまうと、他の生徒たちも同じ対応をしないといけなくなるだろう? それはさすがに難しいからなぁ」
先生の言うことは最もだった。
自分1人のためにみんなのルールまで変えることはできない。
もし、私が辞退できたとしたら五十嵐浩介も辞退してしまうかもしれないのだ。
みんなの注目が集まっている五十嵐浩介が辞退するとなると、イベントの注目度が落ちてしまうことにもなる。
肩を落として職員室を後にすると有紗が「とにかく写真だけ頑張ろうよ」と、力なく励ましてくれたのだった。
それから放課後になるのを待って、私と有紗は職員室へ来ていた。
担任の男性教師にプリンセス決めを辞退するように伝えに来たのだ。
当然、自分の意向でないとわかると辞退できるものだと思っていた。
けれど返された言葉は予想外なものだった。
「自薦他薦問わないことになってるから、一応写真だけは撮って張り出すことになるんだ」
申し訳無さそうに言う担任に私は愕然としてしまった。
「そんな……!」
「ごめんな。他のクラスでも他薦はあったんだし、ひとりだけ辞退を許可してしまうと、他の生徒たちも同じ対応をしないといけなくなるだろう? それはさすがに難しいからなぁ」
先生の言うことは最もだった。
自分1人のためにみんなのルールまで変えることはできない。
もし、私が辞退できたとしたら五十嵐浩介も辞退してしまうかもしれないのだ。
みんなの注目が集まっている五十嵐浩介が辞退するとなると、イベントの注目度が落ちてしまうことにもなる。
肩を落として職員室を後にすると有紗が「とにかく写真だけ頑張ろうよ」と、力なく励ましてくれたのだった。