極上男子短編集
目は大きくクリッとしていてまるで小動物みたいだ。


イラストなんだからいくらでもカッコよく書くことができると覚めたことを言う人もいるけれど、そうじゃない。


たかがイラストと思われがちだけれど、うまく描くのは簡単なことじゃない。


日々の練習と勉强があってこそ、成り立っているものだ。


更にそこから商業につなげようとしたら、生半可な気持ちでできるものではない。


プロ根性がそこにはあるのだ。


「よし、とにかくレイヤくんだ!」


予約販売のボタンをタップしてようやくひと心地がつく。


これで今月のお小遣いはすべて使い果たしてしまったことになるけれど、後悔はなかった。


こうしてグッズを購入することでアニメ事態が盛り上がってくれる。


ファンにできることはすべてしてあげるつもりだった。


「私もレイヤフィギュアは注文したよ。あとカナトフィギュアも」


桃は可愛い系キャラのカナトファンだったけれど、レイヤのことも好きだった。


レイヤとカナトの掛け合いが、近すぎる距離感がファンたちの間では大人気だ。
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