恋に落ちたら
金曜日。
私は仕事を定時で終わらせるためいつもより頑張った。その甲斐もあり、定時を少しすぎたくらいで終わらせることができた。
スマホを確認すると悟くんからの連絡は来ていない。どうしようかと悩んでいたが、いつも迎えにきてもらってばかりだったと考え、たまには迎えに行ってみようとふと思いついた。すれ違うことのないよう悟くんの最寄駅まで行くとメッセージを入れ私は電車に乗り込む。電車の中でスマホを確認するがまだ既読はつかない。仕事が長引いているのかもしれない。
20分しか離れていない距離を移動している間、何度もスマホを見るが既読にならず最寄駅に到着してしまった。
病院で働く彼は私と違い、仕事中はスマホをいじることはできないのだろうと考え私は駅の改札でしばらく待った。
しかし、なかなか連絡のつかない彼を待つのに私は悟くんを見つけやすそうなガラス張りのカフェに入ることにした。
ここなら駅が見渡せるし、急いで仕事を終わらせてきたから喉も乾いているので潤せる。
私は窓際の席に座るとアイスティーを注文した。
スマホを机の上に置き、チェックしながらも歩いている人の中に彼がいないかめをくばっていた。
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