恋に落ちたら
翌日、気がつくとおびただしい数の着信とメッセージが来ていたことに気がついた。
もちろん悟くんからばかり。
恐る恐るメッセージを開いてみるが、わたしが見た女の人は同僚ではないか？　と書いてあった。やましいことはない、信じてほしい、みのりが好きだと何度も書かれていた。
そのメッセージを読むとまた涙が溢れ出てきた。
けど、もう無理。
自分に自信がないから彼のことも信用できないのだと思う。好きになり始めていた彼の、女の人との仲睦まじそうな姿を見て胸の奥が締め付けられる思いがした。今回のあの様子を見て勘違いだとは思えなかった。
彼に、やましいことはないと言われても、今回はそうでも次は？と裏切られるのではないか不安がよぎる。
考えがまとまらず、彼にはどうしても返信ができなかった。既読がついたことは彼も分かっただろうが、返信がないことを返信だと思って欲しい。もうこれ以上胸の奥が苦しくなるのは嫌。

スマホの電源を切ると布団を被り、ラナをぎゅっと抱きしめた。
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