恋に落ちたら
「大丈夫か?」

私は小さく何度も頷いた。
痛いけど、やめて欲しくない。怖いけどここで終わりにしたくない。
彼に必死でしがみついた。

「みのり。大丈夫だから俺を見て」

顔を上げると優しく見下ろす彼の視線とぶつかった。

「愛してる」

唇に優しく触れるキスを落とすと彼はグッと私を持ち上げた。
そのまま倒れ込むように私の胸の上に顔を乗せ動かなくなった。

「悟くん?」

「大丈夫なら少し動いてもいいか?」

私を待っていてくれたんだ。

「うん。私も悟くんのことが好き! 愛してる」

すると中でビクッとするのが分かった。
悟くんが緩やかに動き始めるが徐々に力強さを増す。彼の動きに私は翻弄され、声が漏れ出てしまう。

「はぁ……ん」

律動を繰り返し彼が果てると私の胸の上にまた顔を乗せてきた。
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