恋に落ちたら
駅で分かれ、仕事に向かうが電車に乗るとすぐ彼からメッセージが届いた。

【昨日は本当に嬉しかった。来てくれてありがとう。今日も仕事がんばろうな】

【うん! 私も悟くんと話せてうれしかった。頑なな私をゆるしてくれて、見守っていてくれてありがとう】

【そんなこと言ったら今すぐ家に連れ戻したくなるだろ】

え?!
電車の中で読んでいて思わず固まった。
顔が火照ってくるのを感じていると、立て続けに悟くんからのメッセージを受信した。

【朝から俺を煽るなよ。みのり、大好きだよ】

えぇ!
ますます顔が火照ってきて熱くなる。
それよりも誰かにこのメッセージを見られたらと思うとドキドキしてしまう。
でも私だって言いたい。
スマホを隠すようにコソコソとメッセージを打ち込んだ。

【私も大好き】

10分前まで一緒にいたのにもう会いたいなんておかしいのかもしれない。
でも私は悟くんに会いたい。
もどかしいくらい切ないこの気持ちは言い表せない。
昨日までどうして悟くんと分かれられると思っていたのか自分でもわからない。
もう昨日までの自分には戻れない。
< 76 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop