恋に落ちたら
「おじさん、おばさん。みのりさんを私にください」

頭を下げるその姿に思わず感極まって涙が溢れ出てきた。

「も、もちろんだよ。みのりをよろしくお願いします」

父は少し声が震えていたが笑顔で答えていた。

「日下部、これで本当に親戚になるな」

「あぁ。楽しみだな」

「それで、出来ればすぐにでも一緒に暮らしたいんです。許してもらえませんか?」

私の肩に乗る悟くんの手が優しく肩をなぞる。

「そうだな。みのりもそれでいいかい?」

「はい」

私は悟くんと目を合わせると2人で頷いた。
悟くんとの人生は始まったばかり。これが一生のものとなるようお互いを大切に思い合っていきたい。

恋に落ちたら……溺愛されました。
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