先輩とキス(短編)
体育祭の日から
一気に先輩に近づけた私には
メール以外にもう1つ
嬉しいことがあった。
昼休みに食堂へ行くと
川瀬先輩や江口先輩が友達たちとワイワイ騒いでご飯を食べていて、
今までそれを見ているだけだった私に
川瀬先輩は
目が合うと手を振ってくれるようになった。
最初はビックリして
嬉しすぎて
笑って頭を下げるだけだった私。
何度か食堂で手を振ってもらえて、
私も同じように手を振るようになった。
「すごいね!なんか良い感じじゃん!!!」
昼休みの幸せな瞬間。
ミキは川瀬先輩と手を振り合った私に言う。
「いいな〜!江口先輩は友達と騒ぐのに必死で気づいてくんないもん。」
『江口先輩も照れてるだけかもよ?』
私の言葉にミキは照れた顔を見せた。