相思相愛・夫婦の日常~はる♡もも編~
永遠が出ていったあと━━━━━

晋作「ごめんねー、永遠のワガママ……」

三奈「ううん。でも永遠くんって、ちょっと意外だったなぁ」
冬樹「え?」
昌子「クールな人って聞いてたから」
冬樹「だよな…でも基本的にはクールで冷めてんだけど、百枝ちゃんに出逢ってからかなー?
百枝ちゃんのことに関して、熱心になって凄かった」

晋作「確かに!“あの”永遠が、必死に口説いてんのウケたし!(笑)」
冬樹「フッ…!!」


一方の百枝━━━━━━━━

「「結婚、おめでとう!!」」
「ありがとう!」

食後のケーキを食べながら、市子と沙也にお祝いのプレゼントを貰った百枝。
嬉しそうに抱えた。

「開けていい?」
「あ!それは、家帰ってから!」
「え?」
「旦那と一緒に見てよ!」

「「家に帰ってからのお楽しみ!!」」

「うん。わかった!ありがとう!」

「素敵な夜にしてね!」
「明日、仕事休みでしょ?」
二人が何やらニヤニヤしている。

市子は高校の時からの親友で、沙也は同じ職場の後輩で友人。
二人共百枝のお人好しで控え目な性格をしっかりわかってくれていて、よくフォローしてくれる大切な友人だ。

「なんか、怪しい…
でも、ほんとありがとう!」
百枝は首を傾げながらも、微笑んだのだった。


会計後、店を出る三人。
百枝は、永遠に連絡しようとバックからスマホを取り出す。
すると━━━━━

「ももちゃん!!」
と、永遠の声が聞こえてきた。

「え?あ、はるくん!!」
「やっと出てきた!」
そう言って駆け寄ってきた永遠。
百枝の手を握った。

「ずっと、待っててくれたの?」
「うん!」
「ごめんね!待たせて!」
「ううん!帰ろ!」

「うん。
あ、市子ちゃん、沙也ちゃん。
今日は本当にありがとう!ご馳走様!」
二人に振り返り、微笑んだ。

「うん、またね!」
「職場でね~」
手を振る二人に、百枝も振り返した。


「━━━━━ももちゃん、それ何?」
手を繋ぎ、家路についている途中。
百枝が持っている紙袋を指差す、永遠。

「結婚祝い貰ったの!」
「へぇー、中身は?」
「家に帰ってからのお楽しみだって!
だから、帰ったら一緒に見よ?」
「うん」
「今日、二人が結婚のお祝いしてくれたの!」
「そうだったんだ」
「でね!市子ちゃんも、今度結婚が決まったんだって!」
「へぇー」
「それでね━━━━━━━」

百枝は、何でも包み隠さず永遠に話す。
毎日、その日のあったこと等を全て永遠に報告するのだ。
それを永遠は、相づちをうちながら聞く。
これは、二人の日課のようなモノ。

嘘がつけないのも、百枝の良いところだ。

そのおかげで永遠は、自分がいない日中、百枝が何処で何をしているか知ることができる。

永遠にとって、とても安心材料である。
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