相思相愛・夫婦の日常~はる♡もも編~
元彼は、最大の敵
「同窓会?」
それから数日後。
夕食後ソファに並んで座り、コーヒーを飲んでいる二人。

「うん。市子ちゃん達と。
ほんとは仲が良かった四人での予定が、どんどん多くなっちゃって!
結局20人くらいいるかな?」

「当然、男いるよね?」
「え?う、うん…」
「元彼は?」
「え!?」

「へぇー、いるんだ」
案の定、百枝の表情でわかってしまう永遠。

「うん…」

「わかった。いいけど……いつ、何処で、あと時間も教えて?
当然のことながら俺が送り迎えするし、酒・二次会禁止!
約束できる?」
永遠は鋭い目付きで百枝に言い聞かせた。

「わ、わかった…!」


━━━━━━そして、同窓会当日。

待ち合わせは、18時。
それまで永遠は、決して百枝から離れない。

そしてひたすら百枝にキスを繰り返していた。

「んんっ!はるくん…も…やだ……/////」
「ダメ!!充電と、印つけておかないと!」


最寄り駅から一駅の駅前にある、ダイニングバー。
店前の入口で百枝は、永遠に頬を包み込まれ言い聞かせられていた。

「約束!!守ってね!市子さんから離れないこと!
幻夜に伝えてもらってるから」
「わかった」

そして百枝は、店内に入った。

永遠は近くにある、居酒屋に向かった。
「永遠~」
晋作、冬樹、聖愛、幻夜が中で待っていた。
とてもじゃないが、一人ではいられなかった。

百枝への執着は日に日に強くなり、離れていると壊れそうなのだ。
誰かに力ずくでも止めてもらわないと、周りのモノ全てを壊して回りそうなのだ。


「ちゃんと市子には、放れるなって言ってるから安心しろ!」
幻夜が、慰める。
「永遠が、壊れかけてる…」
聖愛も、心配そうに見る。

「永遠、煙草は?」
「ん」

「カートンかよ!?」
永遠が袋から出したのは、煙草のカートンそのままだった。
「とりあえず、吸っとけ!」
晋作と冬樹が、苦笑いだ。

「おっ!いいジッポー持ってんだな!」
幻夜が永遠のジッポーを掴み、まじまじと見る。

「ももちゃんがプレゼントしてくれた」

「へぇー、いいなぁ!」
「うん」

「………」
永遠は、終始無表情のままだった。

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