相思相愛・夫婦の日常~はる♡もも編~
運命に導かれた出逢い
「ももちゃん、何処行こうか?」

デートに出掛けている二人。
手を繋ぎ、二人共幸せそうに微笑んでいる。

美男美女の永遠と百枝。
街を歩けば、とにかく目立つ。

“見て、カッコいい~”
“彼女も、可愛い~”
“モデルかな?”
と、すれ違う人達に言われるのは日常茶飯事だ。


「フフ…カッコいい~って!」
「ももちゃん以外に言われても、嬉しくもなんともない」
「えー!私は、可愛いって言ってもらえると嬉しいよ?」

「………」
「え……はるくん?」
急に永遠が黙り、百枝は窺うように見上げた。

「ももちゃんは、嫉妬しないの?」

「へ?嫉妬?」
「俺が、他人に“カッコいい”って言われること」
「うん。特には……嬉しいよ?
だってはるくん、カッコいいもん!
だから、誇らしい!私の旦那様はカッコいい!ってね!」

「変なの」
「変?変かな?」

「だって俺はももちゃんのこと、他人に“可愛い”って言われたら、殺したくなる」

「殺っ…だ、ダメだよ!そんなこと……!!!」

「もちろん、殺したりしないよ。
それくらいの気持ちになるって言いたいの!
ももちゃんは、俺だけのももちゃんだよ?
なんで他人にそんなこと言われなきゃいけないの!?」

「そんな……怒んないで…?」
百枝の瞳が悲しそうに揺れた。

「あ……ご、ごめんね!ごめん!怒ってないよ!」
慌てて百枝の頬に触れ、謝罪する永遠。

伝説になっている程の“三頭軍”の中でも最強だった、永遠。
その上冷淡な為、睨んでいるつもりなくても睨まれているように相手は恐怖に震える程の恐ろしさがある。

その為百枝は、こんな少しのことでも恐怖に震えるのだ。


「━━━━━ももちゃん、ほんとごめんね!
お詫びになんでも買ってあげるよ!」
「もういいって!
あ、でも…ほんとに何でもいい?」

「うん、もちろん!何が欲しいの?」

「ペアのアクセサリーが欲しい…なぁ、なんて……
結婚指輪だけでも、もちろん嬉しいけど、他にももう一つ欲しいなぁって……」
「………」
「……え?だ、ダメ?かな?
ほ、ほら!晋作くんと冬樹くんとは、刺青や軟骨ピアスがお揃いでしょ?
意味があるってことは知ってるんだけど、その…羨ましいなぁーって……」
永遠がフリーズして動かないので“もしかして、ひかれた?”と不安になる百枝。


「………ほんと…可愛いよね、ももちゃん」

「へ?」
「そうゆう所も、大好き!
うん、いいよ!買いに行こ!」

永遠は嬉しそうに、百枝の頭を撫でた。
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