吸血鬼との世界
<零夜side>

転校生は人間の女だった。

何やら俺の子と追っかけてこの学園に来たとか。

馬鹿馬鹿しい。

俺は美鈴の対。

美鈴以外の女などどうでもいい。
美鈴と契約した時から俺は美鈴以外の女など興味がない。
クラスの女子もだ。
美鈴だけがいればいい。他はいらない。
美鈴だけが俺の大事な対。

そう伝えたら、美鈴は俯きだした。

「美鈴?大丈夫か?どこか痛むか?」

そう言ったとたん美鈴は倒れた。

「美鈴!!!???」

この黒いオーラ。

美鈴を纏うこの黒々しいオーラ、まさか・・・

「美鈴!!またっ!!!!!」

「またッて何?何か知ってるの?零夜」

「・・美鈴のこの黒いオーラは、美鈴が自分でかけた防御の特殊能力だ。こうなると誰も美鈴を救えない。
自分で能力を解かない限り」

「そん・・な」

「前にも初めて美鈴が特殊能力を持った時になったんだ。その時は二週間くらいで解けたけど、今回は事が事だから、
いつ解けるかはわからない」

「美鈴・・」

何で美鈴ばかりこんなことに、お前が『防御』する必要はねぇんだよ。
俺がずっとそばでお前を守るのに!!

美鈴っ!!!!
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