吸血鬼との世界
「では、これからよろしくお願いしまっっっす!乾杯」

「「乾杯」」

みんなジュースで乾杯。

「これからはみんな下の名前で呼ぼうよ!」

「うん、その方が仲良くなれそう!」

「俺は美鈴以外に呼ばれたくないし、美鈴て呼び捨てしていいの俺だけだから」

「そういうと思ってた」

「まぁ、対になれば当たり前のことだよな」

拓真くんが当たり前のように言う。

「ヴァンパイアにとって対とは、生涯離さない大切な存在。そんな存在だからこそ、ヴァンパイアは相手の人間を独占したいんだ。それが『対』という存在なんだ。だからこいつの言ってることは本能からなんだ。悪く思わないでくれ、ヴァンパイアの本能なんだ」

涼介くんが説明してくれた。

「素敵な事ね!」

今までずっと黙っていた夏鈴ちゃんが喋る。

「相手にすごく愛されてる証拠じゃない!そんな素敵なこと。わかった。私は零夜くんて呼ぶから、美鈴ちゃん!」

「あ、うん、ありがとう?」

こうして親睦会は始まった。
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