吸血鬼との世界
~地点向かい中~

「ここ、一本道でよかった」

「壁沿いに歩いてけば地点につくから迷わなくて済むな!」

そう、ありがたいことに、地点までは壁沿いの一本道。
つまり、この工場の壁をそのまま歩いていけば地点につく。
なんてありがたい!
ただ、道のりは長いと思う。
先が見えない。ずっと壁が…
ま、10分くらい歩くんだしね、先が見えないのも当たり前か!

「そういえば、さ・・」

「ん?」

この際だし、気になってみたことを聞いてみる。

「対てさ、カップルが多いんだよ、ね??」

さっき会った他クラスの杏樹ちゃん、柚杏ちゃんたちも同性カップルだった。
あの二人は幼稚園の時に出会い、小学生のころ付き合い始めたそうだ。
二人とも住んでいる場所が遠かったため、この学園に転入してきたそう。
対がいれば人間の転入は何もなく許可されるらしい。

「あぁ、大体のやつらはカップルだ。それがどうした?」

「んん、ちょっと聞いてみただけ!!」

「そうか!」
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