吸血鬼との世界
～零夜side～

下に降りたらみんないた。

「あれ？美鈴は？」

「そのことについてちょっとお話があります」

「どうしたんだい？改まって」

「ちょうど皆さん揃っているので、お話しさせていただきます」


一呼吸おいて話す。

「まず、先程美鈴さんより自分の意志で私にヴァンパイアにしてほしいと申し出がありました」

皆は驚いてる様子だった。
だが、聞くのか何も言葉は出なかった。

なので続けた。

「なので、美鈴さんの申し出を受け、今、美鈴さんは私と同じヴァンパイアになりました。美鈴さんが降りてこなかったのは、吸血の反動で体に負荷が出ているためです。本人は先ほど目を覚まし、元気です」

「お姉ちゃんが、ヴァンパイアに」

「はい、ヴァンパイアになれば、私と同じ時間過ごすことになります。美鈴さんは、私より先に亡くなるのが嫌でヴァンパイアになることを私に言ってきました」

「あの子、そこまで零夜くんのことが・・」

「はい、自分も最初は驚きましたが、美鈴さんの決めたことに嬉しく思いました。そこまで私を愛してくれてることを」

「そうなのか、娘が決めたことですので私たちは応援しています。私たちの方が早くに逝きますが、どうか末永く美鈴のことをどうかよろしくお願いします」

そう言ってお義父さんは頭を下げた。

「はい」

俺も頭を下げた。

「じゃあ、食べましょ！美鈴にはあとであの子の大好きな中華おかゆを作って持っていくわ！」

「はい、おねがいします」

美鈴、いい家族だな。
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