吸血鬼との世界
「じゃあ、お母さん、お父さん。そろそろ行くね」

「うん、気を付けてね」

「またさみしくなったらいつでも来なさい、零夜くんも。君はもう家族の一員なんだから」

「あなた、話がぶっ飛んでるわよ」

「すまない、つい美鈴に彼氏ができたことが嬉しくて」

「ありがとうございます」

「じゃ、行ってくるね!!!」

「「いってらっしゃい」」

そう言って実家を出た。

家の前には行き同様、秋さんの運転する車が止まっていた。

「秋、別荘まで頼む」

「かしこまりました。零夜様」

「どれくらいで着きそうだ??」

「夕方までには到着予定にございます」

「わかった」

そう言って車が走り出す。

行きとは内装が少し違い、運転席が全く見えず、零夜がマイクを通して秋さんと会話していた。

中も行きの車より少し広くて真ん中に机があった。
そこにはお菓子が置いてあった。

座る部分はすごくふかふかのソファみたいで、長時間座ってても大丈夫そう。
寧ろ寝転がってもまだ余裕があるくらいの広さ。
移動時間が長いみたいだから助かる。
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