吸血鬼との世界
そこから数週間が過ぎた。

俺は学校に行く気がなく、ずっと美鈴の部屋にいた。

時折総二郎さんと綾女さんが来てくれる。

けど美鈴の能力は数週間過ぎても何も変わらず、黒々しいオーラが美鈴の周りを渦巻いてる。
美鈴の表情も変わらず苦しそうな顔。

『無効』は元人間にしか使えない能力。

だからこそ、心配だ。


「零夜くん、そろそろ寝た方がいい」

「そうよ、もうずっと寝れてないじゃない!!」

あれから美鈴のことが気になりすぎてまともに寝れなくなった。

いつ美鈴が目を覚ますかわからない。
だからこそ、寝てなんかいられない。


クラスメイトからも心配のメッセージが通知アプリに届いている。
だが、返す気力がない。

美鈴の方が優先だからだ。

「いや、まだ美鈴のそばにいたいので、少しでも・・」

でも、俺の体も限界だったのかもしれない、そのまま意識をなくし、倒れた。

「零夜くん!!??」
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