吸血鬼との世界
<数時間後>

零夜とお義父様のいる部屋に戻ってきた。

ちょっと色々着すぎて少しへとへとになった。

戻ったらすぐに零夜に後ろから抱きしめられた。

「母さん、美鈴をどんだけ拘束すれば済むんだよ」

「あら、拘束なんて言い方失礼ね!私はかわいい美鈴ちゃんに色々な衣装を今後の
デザインの参考にするために着てもらっただけよ??ねぇ?美鈴ちゃん!」

「はい!色々な衣装を着れて楽しかったです!着たことのない衣装もたくさん着れて!!!!」

そう、へとへとにはなったが、普段着れないようなお高い服や変わった洋服、など
色々な衣装を着れて、色々な衣装があることを知れて結構楽しかった。本当に。

「美鈴、母さんの前だからとお世辞など言わなくていいからな??」

「いや、本当に!すごく貴重な体験させてもらえて、すごく楽しかったの!!!」

嘘ではない。

「美鈴ちゃん、最後は自分からいろいろ着てくれたのよ??」

「図々しくてすみませんでした」

「いいのよ!!おかげで今の子の好む服やデザインのアイデアがたくさん浮かんできて、もう今すぐデザインできるわ!!!
ありがとう、美鈴ちゃん」

「いえ、お役に立てたのであれば、よかったです!!」

「なんていい子なのかしら、美鈴ちゃんは」

「母さん、美鈴に抱き着かないでくれ」

「あら、嫉妬?女同士なのよ?大丈夫よ」


「女同士でも、美鈴が母さんであっても抱き着かれてると思うと嫌なんだ」

「まぁ!!」

「おぉ、零夜をここまでにする美鈴さんはすごいな、今まで家柄の関係でパーティなどによく顔出していたが、
どんな美人なご令嬢が来ても見向きもしなければ、話しても上の空で淡々と話すだけだったのに」

零夜、パーティとか行ってたんだ。

そうだよね、零夜は犬飼グループの社長の息子、零夜と結婚を望む令嬢はいっぱいいるんだ・・。

「父さん!!」

「すまない、美鈴さん、安心してほしい、犬飼グループ社長の私も妻も、零夜の婚約者は美鈴さんしか認めない。
どんなご令嬢が表れてもね」

「そうね、私も美鈴ちゃんしか娘はいらないわ!!」

「ありがとうございます!!」


私、胸張って零夜の隣にいてもいいんだ!!

「俺も美鈴以外を隣に置くなんて一ミリも考えられない!」

「うん!!ありがとう」

そのあと、楽しく過ごせた。
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