吸血鬼との世界
~寮~

「美鈴、朝から嫌な思いさせてすまなかった」

「だいじょう・・・ぶ」

なのになんだろう、この嫌な思い。
心の中のもやもやが離れない。

零夜が他の女に抱き着かれてるのを見てから、心にすっぽりと穴が開いたような感じだった。

「あいつは俺の幼馴染なんだ。でも、それだけだ。それ以上の感情を彼女に抱いたことはないんだ。
だが、彼女は俺に対ができても関係なく来ると思う。俺が美鈴を守るから!!離さない!!」

零夜がこんなにも思ってくれてる。

「うん、私も離れたくない。対は二人で一つだよ?あんな人に零夜を渡したくない!
零夜は誰にも渡さない!!零夜、信じてるから」


「あぁ、俺の心は誰の物にもならない。美鈴だけのものだ」

「うん」

この対の証の指輪がある限り。
これは誰にも取れない証。

零夜は私の対。

これからも、この先も、ずっと。

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