独占欲を秘めた御曹司が政略妻を再び愛に堕とすまで
「うそ……」
まさかの先に寝ていて宣言。
張り切って用意したご馳走も、計画も全部駄目になってしまった。
(こんな展開予想外よ)
瑠衣は脱力してリビングのソファーにどさりと腰を下ろした。
気負っていただけに、落胆が激しい。
(あーあ。せっかく勇気を出そうと思ってたのに)
今夜は帰って来てほしかった。一緒に過ごしたかった。
(ショック……それにこの料理どうしよう)
テーブルに並んだ料理を眺めて、瑠衣は小さな溜息を零した。