ずれと歪み
第一章 リンゴリラッパンダ

全てを放棄せよ①

最近1日が長く感じる。

面白いことも楽しいことも次の瞬間には忘れる。

体力はあるが気力がない。

夜仕事から帰ると一人になりたくなる。

一人だが。

誰かに構う元気もなければ構ってもらいたくもない。

お腹が空けば食べる。

眠たくなれば寝る。

お酒を飲みたければ呑む。

後は知らない、もう知らない、ポイ。

テレビをつけても面白い番組もなければフェイクニュースに曲がったニュース。

人間主義社会は沢山のものを壊し無駄な物事を沢山作った。

物事を考える上で人間が第一にくる。

もちろん人権侵害をしろと言うわけではない。

人間であれ動物であれ自然であれ地球であれ星であれ宇宙であれ生きてるんだ。

生きようとしているのだ。

いつかは滅びる。

無くなってしまう。

無なのだ。

今こそ全てを放棄せよ。

なんだか少しすっきりしたので、本題に戻るとしよう。

僕は幼稚園から大学まで通ったが、何か忘れられない思い出があるかと言えば無いに等しい。

退屈で時間の無駄なことをさせられていると思いながら20年間を経て社会人となった。

働いた方がお金も稼げるし遊びにも行ける。

そう思ったのは中学生の頃だった。

高校は友達もいたが仮病を装って保健室で寝ることが多かった。

学校に行かず公園のベンチで寝たり猫と遊んだらしたこともあった。

担任の先生はそんな僕に対して特に何も言わなかった。

朝に通学しようが昼に通学しようが夕方に通学しようが、「おはよう」と言った。

唯一音楽の先生だけは僕に注意をした。

注意と言っても叱るまではなかった。

「こら、待ちなさい。何時だと思ってるの?今まで何してたの?」

文面にすると帰りが遅い子供に問いかける母親みたいだ。

進学できないわよ?卒業できないわよ?

ありがたいことに卒業後、大学に入学した。
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