わがままな純愛 ケイレブとユリア
「特に、この学校はお貴族様や、
金持ちの子どもが通うから・・
身元保証人は、重要なんだよ」

マギーは、ケイレブのスープ皿を
片づけた。

「それに、あたしゃ、
よく気が付く女の子が、良かったし」
それから腰に手をやり、仁王立ちになった。

ケイレブは、マギーのご機嫌を
損ねないように、
まめにモップを、動かしながら

「ここの小麦粉問屋に、知り合いがいるから、身元保証人は、何とかなると思う。
それに俺、力仕事もできるし、
庭の枝打ちとか、御者とかもやるしさ」

次に、ケイレブはさりげなく
<さぐり>を入れた。

「ここの校長先生って、
いい人そうだし・・
それに、あの人・・男じゃないよね」

マギーは、モップを槍を立てるようにトンと床を叩き

「そうさね。
ユリア様は、フェンネル家の三女だけど、次期領主さ。
幼い時から、領主としての
教育を受けなさったお方だ。」
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