わがままな純愛 ケイレブとユリア
「ええ、それで、
あの大木の楡の木に、ツリーハウスを作って良いでしょうか。

あと、裏庭にも野菜畑も作りたいのです。
草や虫が好きな子もいるし」

校長先生はケイレブを見て、
満足そうに微笑んだ。

「それは・・子どもたちが
すごく喜びそうですね」

「めちゃくちゃ、あいつらは喜びますよ」
ケイレブは自信を持って、うなずいた。

校長先生もふっと息を吐いて、
「子どもたちは、本当に
あなたの事が大好きで・・」

そのエメラルドの瞳は、
ケイレブへのリスペクトが宿っていた。

ああ、
なんて素敵な時間なのだろう。

ケイレブは自分のプランを
話しながら、
そっと校長先生の横顔を見た。

この天使の笑顔で、俺は頑張れる。

「今度、私にも時間があれば、
海外のお話をしてください」

「もちろんですっ!!」
ケイレブは有頂天で、即答した。

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