わがままな純愛 ケイレブとユリア

ケイレブは両足を広げ、
しっかり地面に踏ん張るように、
マギーの正面に立った。
「わかっているさ。
俺はそれでいい。
彼女の力になれればいいんだ」

「はぁあん・・？」
その言葉を聞くなり、
マギーは、ケイレブのネクタイをつかみ、石垣に押し倒した。

カベドン状態になっていた。
守護怪獣は、ケイレブに迫ってきた。

「おめぇは生涯、ユリア様に
仕えると誓えるのか。」

ケイレブは、マギーの目を見た。
どこまでも青い、
美しいスカイブルーだ。
初めて、気が付いた。

太古の昔・・
美人だったのかもしれない・・・

「おめぇは自分のすべてを、
ユリア様のためなら、
捨ててもいいと覚悟しているのか」

「彼女のそばにいられるのなら・・・それでいい」

ケイレブは拳をにぎりしめて、
マギーのげんこつに耐えるよう、身構えた。

マギーは
ケイレブのネクタイを、つかんだまま、
空を見上げるように
視線を上にやり，しばらく考え込んでいた。