夢見るだけじゃ終われない 〜恋と令嬢とカクテルと〜

「君は、自分が何を言ってるかわかってる?」
「わかってる。もう酔ってないし」

「一度始めたら、嫌だって言っても止められないよ」
「……止めなくて、いい」

 彼が無言で立ち上がり、私の手を引きベッドに向かう。

「あっ、シャワー」
「いらない。どうせドロドロになるんだから」

 膝裏から抱き上げられて、ゆっくりベッドに横たえられる。

 棒のように真っ直ぐ固まっている私をクスリと笑い、悠が洋服をすべて脱がせてくれた。

 恥ずかしくて胸を覆った私の手をそっと退()けられる。

「綺麗だね。胸も大きくて張りがある」
「恥ずかしい」
「大丈夫、俺も一緒だ」

 彼が膝立ちのままバスローブを脱ぎ捨てると、均整のとれた見事な肉体が(あら)わになった。

 華奢(きゃしゃ)に見えていたけれど着痩せするんだな……などと考えつつ引き締まった身体に見惚れていると、黒いブリーフの前が大きく張り出しているのに気づいた。
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