クールな自称保護者様も燃える恋情は消せないようです

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「それでは、奇跡の生還を果たした梨央ちゃんにかんぱーい」

かちゃん、とコップがぶつかり合う音が響いた。

盛り上がる中、私一人がおずおずと隣の友達に耳打ちした。

「ね、ちょっと大げさじゃない？」
「なにいってるの、まさに奇跡の生還じゃないのー！」

お兄ちゃんの家で一晩明かし、その後家に戻って服に着替え、教材などをもって大学に行った。
原因が原因だけに、サークルの友達にはボヤ騒ぎのことは黙っているつもりだった。
けれど私の煙が沁み込んだ服に違和感を持たれると、正直に話さざるを得なくなった。
大騒ぎとなり、そこから流れで「生還祝」なる飲み会に繰り出すことになったのだった。