半径3mの世界で

乾いた部屋と湿った洗濯物

会社までは徒歩で通っている。
歩いて15分くらいで会社に行け、近所にカフェもあるので家の立地条件はまずまずだ。
通勤手当てが出ないのは痛いけど、早起きは苦手なのでしかたない。



問題があるとするなら…



家、そのものだろうか。



「…はぁ、今日はなんもないといいな…」


沈みがちな気分を抱えて家へ向かう。
途中のコンビニで今日の夕飯と明日のパンを買う。
もうコンビニの店員の顔と名前を覚えてしまった。
向こうも覚えてるだろう。


なんと言ってもあたしは一人暮らし。


料理は嫌いじゃないが好きでもない。
食べさせる相手がいなければ自然と作らなくなる。
このままじゃいけない、健康にもよくない、と思いながらも仕事の疲れを口実についついサボってしまう。

うーん悪循環。




そんなことをとりとめもなく考えていたら、自宅に着いた。
< 5 / 17 >

この作品をシェア

pagetop