交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました
「体調は? 気分は悪くないか? お腹の赤ちゃんは順調か?」
「いっぺんに聞かれても」
クスクス笑いながら「体調は大丈夫です」と返す。
「赤ちゃんも特に異常はないと思います」
「〝と思います〟? 確証はないのか?」
茉莉花を引き離し、真顔で問いかける。
「病院の診察室でしかエコー画像でたしかめられないので」
胎動を感じられるようになれば違うだろうが。
「それじゃ自宅にその医療機器を置こうか」
「吉鷹さんなら本気でやりそうで怖い」
「俺は本気だ」
自宅に本当に導入されたらどうしようと考えたら笑いが込み上げた。
「俺の不在中、なにか変わったことは?」
「……なにもありません」
「今、一瞬間があったけど? ついでに目も泳いだ」
「気のせいです」