交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

「観月副社長、こちらです」


堀の深い顔立ちに屈強そうな体が威圧感を与える。

(SPかな……?)

体形から想像したが、それなら吉鷹のそばに常にいるだろう。


「永長、紹介しておこう。妻の茉莉花だ。茉莉花、こっちは秘書の永長」
「秘書の方だったんですか」


秘書と聞くと女性をイメージしがちのため、それだけでもギャップがある。


「茉莉花はなんだと思ったんだ」
「SPの方かと思いました」


思ったままを告げると、吉鷹はくっと楽しげに喉を鳴らした。


「よく間違われるよな、永長」
「はい、もう慣れっこですけどね。初めまして、永長と申します」
「初めまして、茉莉花です。主人がいつもお世話になっております」
< 239 / 293 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop