交際０日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

結愛はなおも抵抗するが、父親に無理やり頭を下げられ、今にも泣きだしそうに顔を上げた。


「吉鷹くん――いや、観月新社長にはまた改めて謝罪に伺わせてください。行くぞ、結愛」
「痛いってば」


ぐいぐい腕を引っ張られ、引きずられるようにして結愛が出ていく。


「二度と俺たちの前に現れるな」


その背中を刺すほど冷ややかな声を浴びせると、彼女はビクンと肩を揺らし、逃げるようにしてドアの向こうに消えた。