交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました
「また新たにお相手を探すのでしたら、今度はもっと真剣に相手を見てあげてください」
それができなければ、今日の失態をまた繰り返すだけ。
そして茉莉花もまた、自分の担当するカップルにもっと寄り添っていこうと決意を新たにしていた。
「キミ、おもしろいな」
吉鷹が肩を震わせてくくっと笑う。
なにがどうおもしろいのか、茉莉花にはなにひとつわからない。
「私は真面目に話しているんです。このままですと、きっと誰とも――」
そこまで言って止める。傲慢な吉鷹の様子に腹を立て、つい口が過ぎてしまった。仮にもブライダルサロンのお客様である彼に対して無礼だ。
「きっと誰とも結婚できないって?」
吉鷹が茉莉花の言葉の先を見越す。まさにそう言おうとしたため居心地が悪い。