お前を地の果てまで追いかける〜御曹司の決意
私は頭を抱えてうつ伏せの状態で泣き続けた。

その時、スマホが鳴った。

陸からだった。

出ないと心配する。

「はい」

「優里、今仕事終わった、これからアパートに行ってもいいかな」

「ごめん、今友達来てて、今日は泊まるからごめんね」

「そうか、わかった、じゃあ、明日なら大丈夫だよね」

「うん、ごめんね、もう切るね」

スマホを切った、これ以上涙を堪えることは出来なかった。

私は声をあげて泣いた。

散々泣いて、朝を迎えた。

会社には有給を申し入れて休みを取った。

陸のお父様は全ての面倒を見ると言ってくれたが、関わりを絶った方がお互いのためだと自分に言い聞かせて、まずはアパートを引っ越した。

全く私を知らない土地へ行こうと決めた。
もう、東京にはいたくない。

誰にも言わず、一人で引っ越しを進めた。

荷物を最小限にして、北海道へ向かった。

その日の夜、俺は優里が有給を取ったことを知り、スマホに連絡を入れた。

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