お前を地の果てまで追いかける〜御曹司の決意
第四章 傷心の旅
「優里、わしのせいだな、お前に辛い思いをさせてしまったようだ、すまん」

その頃私は北海道に降り立った。

なぜ、北海道にきたのか、自分でも分からなかった。

母から北海道で暮らしたことがあると聞いていた。

まず、今晩泊まるホテルを探した。

今日はゆっくりお風呂に入って何もかも忘れよう。

明日から仕事を探さないといけない、その前に住むところを見つけなくちゃ。

ホテルを探していると、定食屋が目に止まった。

悩んでいてもお腹は空くんだなとちょっとおかしくなった。

ドアを開けて空いている席に座った。

定食屋のおばさんがやってきて「何にするんだい、かにクリームコロッケ定食がおすすめだよ」と言ってくれた。

私はそのおすすめを頼んだ。

しばらくしてかにクリームコロッケ定食が運ばれてきた。

とても美味しそうな香りで、すぐに箸を割って頂いた。

この時私以外にはお客さんはおらず、そのおばさんはちらっと私を見て声をかけてきた。

「旅行かい、それとも仕事を探しているのかい」

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