お前を地の果てまで追いかける〜御曹司の決意
「二年前、陸と私が恋人同士だったことを知ったお父様は猛反対をした、だって陸と私は腹違いの兄弟だから」

「それで」

陸は頭の回転がいい、取り乱すこともしないでこの話の続きがあると判断した。

「二年前、陸のお父様はそのことを陸に話したの、陸は暴言を吐き、暴れて気を失った、気づくとその部分だけ記憶がなかった」

「それで、俺は覚えていないのか」

「お父様は私を気遣い、心配してくれた、だって娘だから」

「でもなんで親父と優里のお袋さんは結婚しなかったんだ」

「実は母は他の男性と関係を持ち、妊娠したの、私はお父様の娘ではなかった」

「そうだったのか」

「でも母はそのことをお父様には言えずに、姿を消した、絶対に陸のお父様には知られたくないと、ただ一人の人に打ち明けて、この世を去った」

「ただ一人の人?」

「この店のおばさんよ、私に真実を話してくれたの」

「優里は知らなかったんだろう、それなのに引き寄せられるようにこの店にきたんだな」

「ほんとね」

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